秋鹿酒造 木桶仕込み生もと純米『朴』のもと摺りに行ってきました。
本日は、営業前のまだ日も昇らない時間から大阪府北部の能勢町にある『秋鹿酒造』さんに伺って、
当店オリジナルラベルの木桶仕込み生もと純米『朴』の「もと摺り」を手伝わせていただいて来ました。
「もと摺り」とは、伝統的酒造スタイルである生もと造りの特徴とも言える作業で、
半切桶(はんぎりおけ)と言われる平べったい杉桶に蒸米・麹米・水を入れ、櫂棒を使い人力でお米の粒をすり潰す作業です。
2人ペアで桶の両側に立ち、餅つきのようにテンポよく交互に櫂棒を動かし、すり潰していきます。
まず100回、そして90度桶の向きを変えてさらに100回。
桶1つあたり約20kgのお米が入っており、それをゴリゴリとすり潰すのは、なかなかの重労働。
終わるころには、すっかり腕がプルプルしていました…
私たちが手伝わせていただいたのは、「一番櫂」と呼ばれる、1番最初のもと摺りでしたが、
蔵人さんたちは、この後もしばらく時間を置いて、「二番櫂」「三番櫂」と重労働のもと摺りを繰り返し、お酒を作り上げていきます。
そんな時間と手間と労力を掛けて、美味しい日本酒を造ってくださっている蔵の方々には、感謝しても感謝しきれません。
今年の『朴』が出来上がるまでにはまだ時間がかかりますが、みなさまもぜひお楽しみにお待ち下さい!
もと摺りや蔵の様子は、こちらのフォトギャラリーもご覧ください。
【もと摺りをする理由】
お米をすり潰してどろどろの状態にすることで、硝酸還元菌・乳酸菌・麹菌と言った、
日本酒造りに欠かせない微生物たちが活動しやすい環境を作ることができます。
健全なアルコール発酵をすすめるためだけでなく、微生物たちが活発に活動することで生まれる副産物により、
生もと造りならではの芳醇で奥行きのある味わいが生まれます。
明治期以降の山廃もと・速醸もとの普及に伴い、一時期廃れかけていまし「生もと造り」ですが、
現在では、その生もとにしか出せない味わいを求めて、また添加物を加えない自然派な醸造方法であると、
新しく生もと造りを始める蔵元も増えてきています。