鳥海山~sea to summit~日本海の砂浜から東北随一の山頂へ
東北随一の霊峰鳥海山。日本酒「東北泉」醸造元の高橋酒造店は鳥海山麓の漁村吹浦(ふくら)にあります。「鳥海山にいつか登りたい。どうせ行くなら東北泉の蔵の真ん前の吹浦の海から」と何年も心に秘めていました。海から登山口の大平山荘(標高1000m)まで20km、そこから山頂まで10km。三週間前に練習がてら日帰りで滋賀県の長浜港から伊吹山山頂まで21km徒歩で登り、同じ道を下山できましたがその時の琵琶湖からの標高差は1300m。鳥海山の標高は2236m
―果たして行けるのか?―
前夜に酒田市内で荘内地域の日本酒をたらふく飲んで自信と不安の入り乱れる中、午前3時40分、宿泊地のキャンプ場でテントを畳んでレンタカーのトランクにしまい防砂林の向こうの日本海の砂浜へ。
満点の星空の下、午前3時53分日本海の海水にタッチ。Sea to Summit鳥海山 遂にスタートです。
再び防砂林まで戻り、標高5.8m
東北泉の酒蔵の目の前の国道7号線鳥海大橋を渡り、吹浦の山側の集落を抜けて鳥海ブルーラインへ向かいます。
ブルーライン入口に到着するころには少し明るくなってきましたが標高はまだ200m。「人の通行可」と表示が出ています。
更に明るくなってきた頃、カーブミラーの右下のガードレールの向こうにカモシカ!
駒止で朝御飯。富士山一合目にも馬返という地名があります。吹浦口の旧道は登山道としては無くなったけど鳥海ブルーラインに地名として過去の痕跡が残っています。
飛島が見えます。鳥海ブルーラインの名のごとく海が綺麗に見渡せます
大平山荘でランニングシューズから登山靴に履き替えて登山道へ入ります
ヤマハハコ
雪国の山に来たって感じがする爽快な道です
リンドウちらほら
御浜小屋到着。写真ではわかりにくいですが鳥海湖の向こうに月山が見えました
更に登りすすめていくと目指す山頂が見えてきました
雪田の跡に出来たと思われる池越しに外輪山。
吹浦より八里。GPSアプリも30kmを表示していました。景色綺麗ですが足の疲労が隠せなくなってきました
小休止して御浜小屋(鳥海湖)方面を振り返ります。山頂まであと一息。
頂上手前は岩稜地帯でした。岩の隙間を縫って進みます
ついに山頂へ。日本百名山25座目にしてSea to summit初達成です。東北泉Mt.Chokai純米大吟醸を山頂まで担いで上がりましたが岩稜地帯の下山を考慮して飲むのは麓に降りてからの楽しみに。
御浜小屋からほぼ同じペースで登られてた地元の方に山頂で声かけて頂いて、秋田県側の鉾立駐車場(標高1100m)へ一緒に降りて車でキャンプ場まで送って頂きました。山の縁って素晴らしいですね。
釜磯の湧水。鳥海山の伏流水が砂浜でボコボコ湧き出てると地元の方に教えてもらい、キャンプ場からレンタカーを5分ほど北に走らせました。満天の星空の下、今日登ってきた山の水が長い時間かけて砂浜で湧き出た冷たい水に触れ感慨深い山行の〆となりました。
いつか鳥海山へ登りたいと思ったきっかけ。2017年8月同じ山形県の大朝日岳山頂から望む鳥海山(左)と月山(右)