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木桶ふるさと川上村で冬だけのお楽しみ

奈良県吉野郡川上村は吉野林業の中心として、江戸中期以降、酒造用の桶・樽に適した杉を育んできました。

吉野が林業で栄えたの理由として第一に、吉野川の水運。河口の和歌山経由で大阪湾岸の桶・樽職人のもとに運ばれ、灘・伏見の銘醸地を支えた歴史があります。第二に、超密植という吉野特有の育成法。樹齢が若い時期に密なため光を求めて上へ上へと伸び、枝が少なく節のない幹ができあがります。第三に積雪の少ない冷涼な気候。夏は虫よけの為に杉の出すヤニ分が少なく、冬は積雪による根曲がりが少なく真っすぐな幹になるという点が挙げられます。120年ほどかけてゆっくりじっくり育てられ、節がなく年輪が詰まっているため漏れにくく、ヤニ分が少ないため臭いがつきにい。そんな桶・樽の最良の杉材として使われ、日本酒をはじめとする発酵文化を支えてきました。

その積雪が少なく冷涼な気候の川上村に、冬ならではのとっておきのスポットがあります。
御船の滝です。冬の寒い日にはこのように凍りついて氷瀑(ひょうばく)という状態になるんです。

滝の裏側に入ることもできました

夏の滝つぼの色のように水色に色づく部分があって何とも不思議

滝の向かい側にできたつららをアップで撮ってみると


とても綺麗な模様になってました。自然の造形って素晴らしいですね。

寒い日に寒々しい投稿となりましたが、このような環境を乗り越えて育った杉の木が道具となって美味しいお酒が醸されています。寒い日は木桶仕込みのお酒のお燗で一杯いかがでしょう。