
デザイナーとしての性か、出で立ちからしてどこかオシャレ。
表現することに慣れているから、質問への回答も表現豊かに出てきます。
その表現の場を食事に移したご夫妻が2人で「成る」お店。

左:茄子の揚げ浸し 海老の含ませ
右:旬鮮魚お造り盛り合わせ
奥:真鯛の煮付け

冷蔵庫には全国の地酒がずらり。
季節ごとのお酒も充実。
山中酒の店在職中エピソード
Q. 山中酒の店を知ったのは?
会社員時代、日本酒に興味を持った際に自然と大阪にある日本酒専門の有名な酒屋さんとして情報を知ったのだと思います。
Q. なぜ入社を決められましたか?
会社のホームページで、スタッフの方々対抗で不定期的に行われている料理研究会(コンペ)の写真がアップされていて、
そこにある自由な発想の料理の数々に魅了されました。
その後飲食業界への転職を真剣に考えていた頃に本店である「佳酒真楽やまなか」に
妻と食事に出かけてお店の雰囲気や料理、お酒の素晴らしさに感動して未経験者ながら勇気を出して門を叩きました。
Q. 修行期間はどれくらい
丸三年という短期間です。
入社面接の際にその期間でお願いしますということは伝えていて、どんなに大変でも三年で可能な限りのことを全て吸収する覚悟で
必死に学ばさせていただきました。
Q. 修行時代の苦労したこと。良かったこと
とにかく自分が全くの飲食業未経験者だったこと、年齢的にも決して早いスタートではなかったことが一番苦労した点です。
ただ逆に捉えると、全く何も知らなくて当然だという気持ちだったので変にプライドも高くなかったですし、分からないことはどんな些細なことでも
上司や先輩に聞くといった真っ新な気持ちで日々臨めたことは良かったと感じています。
また、転職前に最低限自分の出来ることはやっておこうと思い、唎酒師の資格を取得しました。
実際現場ではその資格を持っているからといって山中酒の店が伝えたい「作り手の顔が見える生きた日本酒の知識」には及ばなかったですが、
基礎的な日本酒の説明が出来るくらいには役に立ったかなと思います。
「酒盛り あいなる」について
Q. お店の名前の由来は?
相成る:『成る』の改まった言い方。
旬の素材が豊麗な一皿と成る。
作り手の想いが至高の美酒と成る。
心安らぐ晩酌でほろ酔いと成る。
おもてなしの粋で皆が笑顔と成る。
ひとつひとつの「成る」を丁寧にー。
今宵も酒盛りと相成る。
お店の名前にはそんな思いを込めました。また僕達がこれから成長していくことも大事な「成る」。 その気持ちを胸に日々精進していこうという意味もあります。
Q. お店のこだわりを教えてください。
僕が元デザイナーであるということもありまして、内装や備品といったしつらえにはこだわりました。
小さなお店ですが、味だけでなくエモーショナルな部分にも訴えかけられる居心地の良い店作りを目指しています。
Q. お料理についてのこだわり
立地にも関係するのですが、すぐそこが大阪中央卸売市場なんです。
ですので毎朝市場で手に入れる新鮮な魚介や珍しい季節野菜をふんだんに取り入れた料理がこだわりです。
市場を相手にした仕入れは山中酒の店での修行時代に毎朝5時から木津市場で厳しく仕込まれたので(笑)得意です。
Q. お料理は主に奥様がされると聞きましたが、奥様はどんな方ですか?
会社を辞めてから、炭焼き居酒屋、イタリアン、フレンチ、日本料理といった様々なジャンルの飲食業界に触れて研鑽を積んでいます。 ですが料理人としての実力だけでなく、彼女の持つ独特の愛嬌というか人懐っこさがお店に立つ人間として一番の武器になるのではないかと考えています。 少しおっちょこちょいなところもありますが、そこも含めてお店の良い意味での「味」として捉えていただければと思います。
Q. 大切にしていることは何ですか?
妻は料理人歴もそれなりに長いですがそれでも僕たち互いにまだまだ駆け出しだと思っています。
なので絶対に「嘘はつかない店作り」を心掛けています。
料理は市場の方々が毎日良い食材を与えてくれますし、お酒も言わずもがなのラインナップです。
あとは身の丈に合った、基本を大切にした仕事をしていれば、決して体の悪い仕上がりにはならないと信じています。
日々精進の世界ですが、ワープみたいな急成長は出来ません。今できることを嘘つくことなくひとつひとつ。
この気持ちを大切に頑張っていこうと思います。
Q. 最後にお客様に伝えたいことお願いします。
カウンターメインの小さなお店ですが、お客様に喜んでもらえるよう、夫婦二人で力を合わせ
日々試行錯誤しながら営んでおります。
若干気軽には立ち寄り辛い立地ではありますが、お近くにお越しの際にはチラッとでものぞいていただければ幸いです。
皆様のお越しをお待ちいたしております。
お店の基本情報
› 開店日 | 2016年8月25日 |
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› 営業時間 | 17時半から23時半(ラストオーダー22時半) |
› 定休日 | 不定休 店休日はホームページ・Facebook・twitter・Instagramにてお知らせいたします。 |
› 座席数 | カウンター10席、テーブル2・2・4席の総席数18席 |
› 客単価 | 4,000~5,000円 |
› コース料金 | 7品4,000円(お通し込み) | アラカルトもございます。 |
› 一品 | 300円~ |
› 地酒 | 400円~(90ml) |
› その他 | 〇予約|不要(事前ご予約をいただければ幸いです。) 〇駐車場|無 〇喫煙|不可 〇クレジットカード使用|不可 |
› 住所 | 大阪市西区江戸堀3丁目6番25号 朝日プラザ江戸堀1階 【googlemapはこちら】 |
› 最寄駅 | 地下鉄千日前線・中央線「阿波座駅」9番出入口より 新なにわ筋を北に徒歩約5分 京阪中之島線「中之島駅」2番出入口より徒歩約12分 |
› TEL | 06-6444-4177 |
› HP |
お料理(飲食店)を始めようと思われたのはいつからですか?
もともと自炊程度には料理もしていましたが、飲食業界への転職に覚悟を決めたのは30歳になった2012年の春です。
前職はデザイナーでした。小さい頃から絵を描いたり物を作ることが好きで大学進学を考える際に芸術方面への進路に決めました。
京都の芸術大学を卒業してから大阪の会社に新卒入社で丸六年、グラフィックデザインを中心としたデザイナー職を経て、 アートディレクターとして勤務していました。その会社で妻と出会い結婚し、妻が飲食業界に転職したいと同社を退職しました。 僕自身はいつかはフリーランスのデザイナーとして独立を考えていたのですが、せっかくなら何か違った表現の世界で自分を試してみたいと思い、 妻と一緒に飲食店を開業しようと一念発起し現在に至ります。